家を買うということ
1. 背景
子供が生まれてからも賃貸に住んでいる。
賃貸は清掃費とか賃料以外の負担もあるが、総じて気楽なものである。
大きな損傷もない限りは、ものすごい請求をされることもないわけである。
ただ、子供が大きくなると部屋が手狭になることは目に見えている。
駅からそこそこ近くて平米数が80平米以上ある物件は、分譲マンションタイプの賃貸物件でもほとんど出ていない。出ていたとしても結構な費用負担になる。
子供が大きくなってから買おうということになったとしよう。そうすると、月10万円の家賃だった場合、10年間で1,200万円の支出になる。最終的に物件を購入するというのがわかっているという前提において、1,200万円を賃貸で支出した上でさらに物件を買おうというのはなんとも無駄に思える。
2. 家を買うことの目的
家を買うことのそもそもの目的をきちんと定めてみる。
考えられるものをざっと下記に書き出してみた。
- 実家の近くで親から支援してもらいながら暮らしたい。親の近くで暮らした方が安心感がある。
- 通勤に便利なところがいい。通勤時間を短くしたい。
- 設備のグレードを自分好みの形で生活したい。例えば、ビルドインガレージで愛車を保管したい。
- 趣味を生活の一部として楽しめるところがいい。例えば、釣り趣味を満喫できるスペースが欲しい。
- とにかく大好きな街なので、そこに住みたい。例えば、サーフィンをやっている場合に、好きな浜の近くに住みたいというもの。
- 通わせたい公立学校があるので、該当する学区に住みたい。
- 変な近隣住民がいないところで生活した
- 住環境を今よりもよくしたい。
家に対する要求をまとめると、立地に関すること、建物の仕様に関すること、建物の使い勝手に関することの3つにまとめられる。
それぞれ賃貸住宅では代替できないかを考えてみると、立地に関することは、賃貸でも十分にカバーできる。特に変な近隣住民がいないこと、周辺の生活環境を改善することは、家を購入したからと言って必ずしも改善されるものではなく、むしろ悪化することも念頭におく必要がある。
一方で、建物に関することは賃貸ではどうにもカバーできない。ビルトインガレージが欲しいといっても、作るわけにもいかないし、釣り具を洗って保管する自分の部屋が欲しいと思ってもそんな場所は作れないし改装もできない。
3. 住宅購入の選択肢
住宅購入をする時には、金銭的負担が極力するないようにしたいというのが自分の家の合意事項である。
要するにお金をかけたい順番という意味で、教育、医療、旅行、その他趣味にお金を使いたいので家には極力費用をかけたくないのである。別段家に対するこだわりもないのでどうしても家をこんな感じにしたいという要求はない。
- 選択肢1. 実家をリフォームする
- 選択肢2. 実家の隣に新築する・・・2000万円程度
- 選択肢3. 地元駅(ど田舎)の駅近新築を購入する
- 選択肢4. 中核駅から一駅くらいの駅近中古を買う
- 選択肢5. 中核駅から一駅くらいの駅で駅から遠い新築を買う
- 選択肢6. 中核駅から一駅くらいの駅で駅遠い中古を買う
- 選択肢7. 主要駅から離れた中古物件を買う
- 選択肢8. 主要駅の駅近中古物件を買う(歩きで15minとか)
- 選択肢9. 主要駅から離れた新築物件を買う
選択肢7. ~ 9.は住宅のサイズ、日照条件が悪いので購入したくない。自分はテレワークが基本で出社は半年に数回しかしていないので、住宅の広さと環境は重視したいところである。
選択肢4. ~ 6.は相当なコストメリットがないと購入に踏み切れない。駅近中古は、主要駅近くの駅であっても日照条件はよくないし、要件に沿わない。
選択肢3. は論外。
周辺環境がいいわけではないけれども、費用負担の割合と敷地面積、日照条件を考えると、選択肢2.が良さそうとなるわけである。
前提として費用負担は、自分は25%、残りは共同で住居する親が支払うという構成であれば妥協点としてはよいかと考えている。
家を購入しても人生のQOLがあがるかというと必ず上がるとも言えない。家がなくとも現金資産をたくさん持っている方が絶対良いので購入は慎重にしていきたい。